What is Abhyanga?
〈アビヤンガ〉とは〈アビ(~に関する)〉と〈アンガ(部位)〉からなる言葉であり、アーユルヴェーダではオイルを塗布すること、またはオイルマッサージをすることをアビヤンガと呼びます。(言葉の由来に関しては諸説あり。)
〈アビヤンガ〉は主にセサミオイルベースの薬草オイルをたっぷり使って施術する、アーユルヴェーダを代表するオイルトリートメントです。〈アビヤンガ〉の後には必ず〈スヴェーダナ(発汗法)〉を行い、施術の効果を最大限に引き出します。
古典書で言われているアビヤンガの効果
頭部に行うアビヤンガの効果
アーユルヴェーダを代表する古典書のひとつ『チャラカ・サンヒター』では、「常にゴマ油を頭部に塗る人には頭痛は生じず、禿頭にも白髪にもならず、脱毛する事もない。頭蓋骨の力はとりわけ強くなる。髪はその根がしっかりし、長く黒くなる。感覚器官は適切に働き、顔の皮膚が輝くようにきれいになる。頭部にゴマ油を塗る事により安眠と快感を得るであろう」と言われています。
出典『チャラカ・サンヒター 総論第5章』
全身に行うアビヤンガの効果
また、「壺や獣皮や車輪が油を塗る事によって強靭になり、衝撃に耐えられるようになるのと同じように、アビヤンガによって身体は強靭になり、皮膚は滑らかになり…(途中省略)…疲労や運動に耐えられるようになる」と言われています。
出典『チャラカ・サンヒター 総論第5章』
更に、「常にオイルマッサージを行っている人は身体に外傷や打撲を受けても、重労働をしても、決して大事には至らない。常にオイルマッサージを行う事により、優れた感覚の行き渡った身体になり、体力を得、容貌も優れ、老化が軽くなる」とも言われています。
出典『チャラカ・サンヒター 総論第5章』
足へ行うアビヤンガの効果
「足へオイルマッサージをすることにより、荒れ、脚の硬直、カサカサ、痺れはたちどころに治まる。両足は柔軟になり、足の力と強靭さが生じる。視力が良くなり…(途中省略)…両足首より先にオイルマッサージすることによって、坐骨神経痛、足のひび割れ、脈管と腱の緊縮がおこらなくなる」と言われています。
出典『チャラカ・サンヒター 総論5章』
アビヤンガの効果を最大限に引き出す為のヒント
〈施術前〉
体内に未消化物(アーマ)が無い状態で施術に臨むことが大事‼
- 白湯を飲む。
- 食事の量を減らす。
- 特に前日の夕食は消化に負担のかからないものにしておく。
- 添加物や加工食品等、未消化物(アーマ)を作りやすい食べ物を避ける。
- 食事の30分前に生姜を食べる。
- クミン茶など、消化力を上げてくれるスパイスティーを飲む。
〈施術後〉
代謝を妨げないよう安静を心掛け、消化に負担をかけない
- 発汗法〈スヴェーダナ〉を行う。
- 消化に負担のかからない食事を取る。
- 施術後は風などにあたらない。
- 昼寝をしない。
- 冷たい飲食物を避ける。
- 過度な労働、運動やその他体力を消耗する行為を避ける。
- 長時間の移動や感覚器官の過度な刺激を避ける。
- 激しい感情にならないようにする。
- トリファラやクミンなどを摂取し、翌日キチンと老廃物を排出する。
アビヤンガの禁忌
- 発熱時
- 炎症反応が起こっている時
- 消化不良で身体が重たい時(未消化物(アーマ)による倦怠感)
- 満腹時
- 過度の空腹時
- 飲酒時
- パンチャカルマ(浄化療法)の直後
- 生理中、妊娠中
- 施術に対して不安感・不信感がある時
- その他
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